スピリチュアルの世界では、ふだんなにげなく使われている言葉もたくさんあります。「霊感」や「占い」は日常会話で耳にする機会も多いはず。

しかし、霊感とよく似た言葉で「霊視」であったり、占いと「スピリチュアル鑑定」のちがいだったり・・・・・・。

スピリチュアルや占いの話をしていても、なんとなくのイメージで会話している場合も少なくありません。

これからスピリチュアルの世界に入っていくなら、それぞれの言葉のちがいを知っておくことが大切です。

霊感と霊視の使い方や、占いとスピリチュアル鑑定のちがいがわかれば、もっと自分にマッチするスピリチュアルな世界が見つかるかも。

一つずつ言葉の意味や、使い方を見ていきましょう。

■霊感とは|誰でも備わっている人間の能力の一つ

霊感は、直感やカンと同じように使われることもあって、見えない世界のことを感じ取る力のこと。根拠はなく、理由はわからないけれど、それが正しいと確信したり、初めて会った人なのに相手のことが理解できたり。世間では不思議な力と思われています。

「カンが鋭い人は、霊感が強いのか」というと必ずしも単純にそうとはいえません。霊感はもともと人間なら誰でも持っているもの。「虫の知らせ」や「正夢をみる」のように科学的に証明が難しいことも、霊感の一つの表れだといえます。

昔の人々は、自然災害や獣の襲撃から身を守るため、本能的に危険をキャッチする能力にすぐれていました。自然や星の動きで、未来を見たり、鋭い感覚で迫り来る危険から逃れたり、生き抜くために霊感をフルに使っていたのです。

 ●みんな霊感を持っている?

現代の私たちも多かれ少なかれ、霊感は残っています。

「すごく明るくて腰の低い人なのに、なにか親しくなれない」
「いつもならこっちの道路を歩くのに、遠回りした」
といったことはありませんか。

すべてではないにしても、第一印象で違和感を感じた人が、実は詐欺師だった、とか、もしいつもの道を選んでいたら、事故に巻き込まれていたかもしれない、といった体験は、一度くらいあると思います。

スピリチュアルでは、人間の魂の奥に眠っている霊感を使って見えない霊やエネルギーを感じたり、宇宙からメッセージを受け取って相手に伝えたり。生まれながらに霊感が強い人、何かのきっけで霊感が強くなった人が、悩んでいる人たちの相談にのるというわけです。

 ●霊能と同じ使い方をすることも

霊感という言葉は、直感やカンのように日常的によくあるものと同じ意味で使われます。一方で、スピリチュアルのパワーで人々のために生まれた使命をもつ霊能者の能力全般を指すこともあります。

ここで少し霊能力について説明しましょう。霊能力というのは、五感(視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚)を見えない世界に延長した力のこと。これに第六感(直感)をプラスする場合もあります。

つまり、霊やオーラが見える能力は視覚を使った霊能力ですし、見えない世界から言葉のメッセージを受け取る能力は聴覚や直感を使っている、といえるでしょう。

霊能者たちは、それぞれ得意な感覚はありますが、自然にいくつか組み合わせて霊能力を使っています。

こうした霊能力を霊感と呼ぶこともあります。霊感よりは霊能力のほうがすごい、といったイメージもありますが、霊感が一般の人々よりも飛び抜けて強く、見えない世界のエネルギーを意識して扱えるレベルまでいくと、霊能力と呼ばれることが多くなっています。

霊感が強い人もいれば弱い人もいます。ですが、霊感がまったくない人はいません。霊感があるからえらいとか、霊感がないからコンプレックスを持つ必要はなくて、霊能者のように強い霊感を持つ人たちは私たちのため、役割をになう目的で生まれて来たというだけ。変にスゴイ人って思うこともありませんし、こわがったりする必要もありません。

■霊視とは?

霊視という言葉も、霊感とおなじように、広く使われています。漢字をそのまま読めば、「霊を視ること」なのですが、視覚や聴覚、触覚など、五感を使って見えない世界にアクセスする、という意味に近い用語です。

ただし、霊感が強いと幽霊やオーラを見ることができる人もいますが、霊視は意味が異なります。霊視に霊能力は種類が多く、次のようなものがあります。

・霊視(霊的な視覚能力)
・透視能力
・霊聴能力
・霊的触覚能力
・霊的臭覚能力
・未来予知力
・テレパシー(相手の気持ちをダイレクトに読み取る能力)
・サイコメトリー能力(物体に触れて、そこに残された記憶や情報を読み取る能力)

つまり、狭い意味では、見えない世界の霊やエネルギーを読み取る視覚能力として使われる一方で、霊能力全体を霊視と呼ぶ場合も多いのです。

具体的に霊視では、

・相手の過去・現在・未来の状況が見える
・守護霊や先祖霊などと交信して相手が気づいていない情報を得る
・前世での経験や今世で学ぶべきことがわかる
・直面している問題や悩みの解決方法を知る

といったことがわかります。

霊視を支えているのは、相手の守護霊や先祖霊、エネルギー体など、見えないかたちで守っている存在です。霊能者はすぐれた霊感を使って、そうした存在からダイレクトに五感で情報を受け取って意識化。メッセージを相手にわかりやすく伝えています。

 ●霊視=見えること?

霊視という見えない能力を使って、相手の守護霊や先祖霊といった存在にアクセスすると、霊能者はそれぞれ長けた感覚を通して情報をゲットします。

霊視能力がすぐれている場合は、テレビ画面を見ているように映像が目の前に現れます。聴覚にすぐれたタイプは、言葉や音楽で聞こえることも。また、肌の触覚や、臭覚をともなって過去の記憶が再現される霊能者もいます。なぜかわかってしまう、ようないわゆる直感にすぐれたタイプもいて、多種多様です。

一人の霊能者であっても、見える力だけで情報にアクセスしているわけではありません。たとえば、霊視能力に長けている場合は、オーラの色が目で見ているように見えていますが、直感がすぐれている霊能者は、「オーラのカラーはグリーン」といった感覚そのもので受け取るパターンもあります。ある情報は視覚と触覚が組み合わさってキャッチする、ほかの情報になると聴覚がメインで情報を受け取る、などさまざまです。

また、守護霊や先祖霊は、相手本人が今は受け取るべきでない、成長のためにはショートカットせずにもっと苦労させたい、といった場合、あえて情報を伝えないこともあります。霊能者が相手とスムーズにやりとりするために受け取った情報でも、相手へ伝えるのはストップがかかることも。霊能者は、見えない存在から大量の情報をアクセスしつつ、意識化・言語化して、瞬時に相手に伝えるべき情報だけを取捨選択しているのです。

■占いとは統計学が基本?

本来、占いとは過去の膨大な事例を統計学でパターン化したものですが、単にその時の運や偶然で答えを出すものも少なくありません。

昔から、天体の動きだったり、亀の甲羅のヒビだったり、人相や生年月日、姓名など、さまざまなものが占いに利用されてきました。

とくに古代は自然や宇宙など神秘的な世界へのおそれが強いかった時代。占いを使って神や霊を祭るのとセットで占いが使われていました。

しかし、科学が発展するとともに、占いは科学的な根拠が薄く、迷信やまじないと同じように扱われることも増えてきます。占いは信じるか信じないか、というように、受け取る側に委ねられているのも、現代ならではといえるでしょう。

詐欺師が占いを使って霊感商法をする事例も少なくありません。そのため、本や雑誌、WEBサイトなどで気軽に占いがあふれている一方で、否定的に捉える人もいます。

 ●占いで霊感を使うこともある

「霊感占い」という言葉もあるように、霊感を使って占いのクオリティを高める方法も普及しています。占いをツールとして使うと、霊感が強い占い師は占いの精度が高まるからです。占いがメイン、霊感は占いの結果を補強するといったやり方のこともあれば、霊感の正しさを単に確認するために占いを補助的に使う、といった場合も。

たとえば、カード占いで1枚のカードを引くとしましょう。引くタイミングで霊感を使って、そのときにベストなカードを選ぶ取ることもできます。霊感なので、占い師でも一般の人たちでもOKですが、霊能者のように霊感の強い人のほうがよりベストな結果を手にしやすいといえます。霊能者であっても、相手が理解しやすいように、あえて占いというツールを使うこともあります。

 ●占いと霊視はちがう

占いは、統計学や科学が混じったものから、「当たるも八卦当たらぬも八卦」で運を使ったものまで、とにかく幅が広いものです。そのため、霊感の使い方もレベルや割合がさまざま。占い方によっては、本当に信頼できる占い結果なのか、疑問な場合だってあります。

しかし、霊視は、守護霊や先祖霊などと交流して情報にアクセスする方法です。もし霊視占いができる占い師なら、霊能者が霊視をしているのに近いスタイルで占っているということ。「占い」という言葉はくっついていても、実際はほぼ霊視ということもありえるでしょう。

このように、一口に占いといっても、シンプルな占いもあれば、霊視にほぼ近い占いもあるのがポイントです。

■スピリチュアル鑑定とは?

スピリチュアル鑑定では、霊感や霊視、占いといったさまざまな力やツールを使って、相手の人生を見えない世界の視点からアドバイスします。

もともと、「スピリチュアル」とは、霊的なことを意味する言葉。日本では魂のこと、精神性や心のことから、守護霊や先祖霊、サイキックな内容まで、とても幅広く使われています。

「見えない世界」という角度から、相談にのっているスピリチュアル鑑定。人生の前向きにとらえ直したり、過去を断ち切って未来を目指して歩き出すお手伝いをしてくれたりするのです。

スピリチュアルカウンセリングといい方もしますが、ほぼ同じ意味で使われます。心理学をベースにした心理カウンセリングは、心の悩みや内面の動きを相手から引き出して、適切に言葉や態度でアドバイスしていきます。精神的なテーマを扱う一方で、仕事や家庭の悩み、生き方の不安など、現実の世界で誰しも直面する問題を「言葉」を使ってアプローチしていくものです。

他方、スピリチュアル鑑定は、本人が気づいていない魂の記憶、前世から今世、来世のこと、守護霊や先祖霊、見えないエネルギー体など、科学的には証明できない領域を中心に相談が展開していきます。

そのため、相談した本人は仕事の悩みで訪れたのに、本当は守護霊のメッセージを聞いて、魂の成長を果たすためだった、といった事例もありがちです。

 ●子どもの素朴な疑問はスピリチュアルへの扉

誰でも、子供のころ、

「自分はなぜ生まれて来たのか知りたい」
「どうしてパパやママの家に生まれてきたの?」
「守護霊がいるって本当?」

といったように、見えない世界について素朴な疑問を抱いたことがあるでしょう。

大人になるにつれて、そうした「答えのない問い」についてだんだん忘れてしまいますが、スピリチュアル鑑定では人間なら誰しも心の奥底にしまっている、人生への本質的な問いや悩みをわかりやすくかたちにして取り出して、解決の方法をサポートしてくれる役割も持っています。

霊能者と呼ばれたり、スピリチュアルカウンセラーやチャネラーと呼ばれたり、職業名はさまざまですが、スピリチュアル鑑定は、相談者の人生を霊感や霊視、占いなど見えないエネルギーの力を借りて、正しくアドバイスする仕事です。

ちなみに、見えないエネルギーで相手の心身を癒やしていくヒーリングも霊感に含まれます。スピリチュアル鑑定では、自然にヒーリングを受けているため、相談が終了すると、ただ話を聞いてもらったのとはひと味ちがった心や体のスッキリ感を得られるはずです。

■まとめ

霊感、霊視、占いなどなど、スピリチュアルの世界では似たような言葉がいくつか登場します。それぞれ同じ意味で使われていることも、意味がかなり外れていることもあるので、スピリチュアルの世界が初心者の人は、かんたんに整理しておくのをおすすめします。

スピリチュアル鑑定では、ここで紹介した霊感や霊視をはじめ占いを組み合わせて、相談者の人生にベストなアプローチをしていきます。自分にマッチする方法はどれでしょうか。スピリチュアル鑑定には多彩なバリエーションがあると意識しておくと、自分にマッチする結果を引き寄せられるはずです。